• 2022/06/14
  • 歯科コラム

歯磨き粉の選び方

こんにちは!
西大島ハーヴェスト歯科・矯正歯科です。

本日は歯磨き粉についてのお話です。

歯磨き粉は大きく分けて2つに分類されます。

①化粧品
②医薬部外品

日本で販売されている歯磨き粉の90%は医薬部外品であり、フッ化物が含まれています。

化粧品と医薬部外品の違い

成分により分類され、化粧品の歯磨き粉は基本成分からなり、医薬部外品は基本成分+薬効成分から構成されます。
では基本成分と薬効成分の違いを見ていきましょう。

基本成分の作用と成分(化粧品)

①清掃剤(歯の表面の汚れを落とす)
‥‥‥リン酸水素カルシウム、水酸化アルミニウム、無水ケイ素、炭酸カルシウム
②湿潤剤(歯磨き粉に湿り気と可逆性与える)
‥‥‥グリセリン、ソルビトール
③発泡剤(口の中に拡散させ汚れを除去する)
‥‥‥ラウリル硫酸ナトリウム
④粘結剤(粉と液体成分を結合させ保型性や適度の粘結を与える)
‥‥‥カルボキシメチルセルロースナトリウム、アルギン酸ナトリウム、カラギーナン
⑤香味剤(爽快感と香り)
‥‥‥サッカリンナトリウム、メントール、ミント
⑥保存料(変質を防ぐ)
‥‥‥安息香酸ナトリウム、パラベン類

薬効成分の作用と成分(医薬部外品)

①う蝕予防
‥‥‥フッ化物、クロルヘキシジン塩類、塩化ベンゼトニウム、塩化セチルビリジニウム、デキストラナーゼ
②歯周病予防
‥‥‥クロルヘキシジン塩類、塩化ベンゼトニウム、塩化セチルビリジニウム、デキストラナーゼ
③歯石の沈着予防
‥‥‥ポリリン酸ナトリウム、ピロリン酸ナトリウム
④象牙質知覚過敏の抑制
‥‥‥乳酸アルミニウム、硫酸カリウム

薬用成分の作用をうまく利用し、歯科疾患の予防を効果的に行うことが可能です。
ほとんどの製品にはフッ化物が含まれておりますので、誰もがセルケアとして実施できるフッ化物応用法でもあります。

歯磨き粉に含まれるフッ化物濃度

薬用歯みがき類製造販売承認基準によりフッ化物濃度は1,500ppm以下とされており、1,450ppm程度までのものが販売されています。
小児用では、100ppm・500ppm・950ppmが販売されています。


フッ化物配合歯磨き粉の年齢別使用量とフッ化物イオン濃度


※MEPとは、モノフルオロリン酸ナトリウムのこと

このように年齢に応じたフッ化物濃度があり、濃度の違いで有効性も変わるので注意が必要です。

参考文献:医歯薬出版株式会社 歯科予防処置論・歯科保健指導論

まとめ

・日本で販売されている歯磨き粉のほとんどにフッ化物が含まれている。
・年齢に応じた歯磨き粉を選択する。
・日常的に簡単に歯科疾患予防ができる。
・誰でも簡単に購入できる。

小児用には人気キャラクターが書かれていたりと、小児用と大人用の製品で簡単に見分けがつくように各製品会社が工夫をしています。
日常使用する歯磨き粉ですので、薬効成分を有効に使い歯科疾患予防に努めていきましょう。












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